本能寺 証明院供養塔 石塔。
◎持田ノ眼◎ 境内の奥まった場所に位置する。 江戸幕府(徳川幕府)第九代将軍徳川家重の 正室(家重将軍就任前であったので御簾中)である証明院の供養塔。 証明院とは、伏見宮邦永親王姫宮の増子女王のことで、 享保18(1733)年、早産によって体調を崩し、 生まれ育った京から遠く離れた江戸で、 短い生涯を終えた女性である。 この供養塔には、証明院の遺髪と爪が納められている。 美貌の才女であった証明院の面影を、 京で思い偲ぶことが出来る唯一の場所ではないだろうか。 本能寺と言うと、やはり織田信長を祀る信長廟が有名であり、 なかなか、証明院の供養塔まで参拝する人は少ないのが 寂しいところである。