法輪寺 葛井 井戸。
◎持田ノ眼◎ 境内の最南にあり、 多宝塔の背後に位置する。 写真中央の社殿のような建物があるところに、葛井はある。 「葛ノ井」とも書かれる。 法輪寺の前身である葛井寺に、 道昌が篭って水垢離を行なっていると、 明星王が出現し虚空蔵菩薩に変化した。 道昌は、この虚空蔵菩薩を基に菩薩像を彫り上げて本尊とし、 寺名も法輪寺とした、と言われている。 このことに因み、明星王を祀っているのが、この「葛井」で、 別名「明星水」、「落星水」とも呼ばれる所以である。 また、秦氏所縁の井戸とも伝えられ、 古代の息吹の感じられる存在でもある。 現在、葛井が位置する周辺一帯は、 木柵で囲われてしまっているため 間近で見ることは出来ない。