六波羅密寺 本堂(重要文化財) 七間六間。 寄棟造。 本瓦葺。 貞観2(1368)年頃、再建。
◎持田ノ眼◎ 創建以来の姿ではなく、 南北朝時代に再建されたもので、 再建後も何度も修築工事を受けており、 中でも慶長10(1605)年の豊臣秀頼の修築は大規模であった。 内部は、五間二間が外陣、五間三間が内陣となっている。 なお、平安時代の創建時には、桁行九間であったことが、 判明している。 中央須弥壇の厨子内には、本尊で 重要文化財に指定されている十一面観音立像、 厨子脇に同じく重要文化財の 四天王立像(増長天のみ鎌倉時代作)が 安置されている。 単なる文化財的意味だけでなく、 これだけの立派な規模を誇る本堂と、 優れた仏像群が、拝観料無しで見学出来る点でも、 京都では貴重な存在である。