祇園祭 2009 その8
祇園祭 2009 その8
◎持田ノ眼◎
烏丸通で、神輿は、
元御旅所の大政所に立ち寄る。
写真は、西御座で、八柱御子神の御神霊が鎮座している。
輿丁の法被の背中には「錦」の文字が誇らしく輝く。
この西御座の輿丁は、主に錦市場の氏子が務めている。
京に生きる人々の
祖先から、親、子、そして孫へと、
過去から現在にまで続く命(いのち)によって、
受け継がれて来た祭であることを、
実感するシーンでもある。
こうして、神々は、
氏子町の人々との一年に一度の「対話」を交わしながら、
八坂神社へと還って行くのである。
「これからの一年間を無事に過ごし、また来年元気で会おう」と。
この還幸祭から一週間後の7月31日、
八坂神社の摂社である疫神社夏越祓が済んで、
祇園祭は、その長い長い神事を終える。
大政所。