祇園祭 2009 その6
祇園祭 2009 その6
◎持田ノ眼◎
神幸祭で八坂神社から
四条御旅所へと遷った神輿は、
還幸祭を迎え、再び氏子町へと繰り出す。
御旅所前は、各神輿の輿丁で溢れ、
「ホイット、ホイット」の掛け声と共に熱気で満ちる。
そして、御旅所の前で、神輿は何度も回るが、
その神輿の姿は、人の世に舞い降りて来た神々が、
別離の名残を惜しむかのようでもある。
神輿のてっぺんに、青稲が括られているが、
祇園祭の後、この稲を煎じて飲むと、
病気が平癒すると言われている。
なお、沿道には、多くの見物客がいたが、
「祇園祭が終わったところやのに、一体、何の祭やろ?」
と、トボけたことを言っている人が結構いた。
そういう人に告げたい。
『これこそが祇園祭なのですよ』
ニュースでよく取り上げられる山鉾巡行は、
祇園祭の一部でしかないのだ。
四条通。