園城寺(三井寺) 唐院大師堂(重要文化財) 三間二間。 宝形造 檜皮葺。 慶長3(1598)年、復興。
◎持田ノ眼◎ 唐院四脚門から見ると、 護摩堂の背後に位置する。 内部には、秘仏の二体の智証大師坐像が安置されている。 一体は胎内に智証大師の遺骨を 納めていることから「御骨大師」と呼ばれている。 もう一体は山門派と寺門派の争いの中で唐院に安置された 「中尊大師(または御廟大師)」と呼ばれるもので、 どちらの智証大師坐像も、 国宝となっている。 また秘仏画像「黄不動像」を模刻して制作された 不動明王立像(黄不動像)も 安置されている。 まさしく、この大師堂は、唐院部分の中枢と呼ぶに 相応しい建物である。 なお大師堂周辺部は、一般人の立ち入り禁止区域となっており、 離れた場所から眺めなければならないのが、 何とも残念であるが仕方のないことである。