清水寺 子安塔(重要文化財) 三重塔。 三間三間。 檜皮葺。
◎持田ノ眼◎ 本堂の南に向かい合って建つ。 創建に関しては、 奈良時代、聖武天皇皇后の光明皇后が、 孝謙天皇を無事に出産出来たことに対する御礼として、 建立された、と伝えられる。 また異説として、平安時代初期に、 桓武天皇の室の坂上春子が、葛井親王を、 無事に出産出来たことに対する御礼として、 建立されたもの、とも伝えられる。 以上のことから安産にご利益があるとして崇められた。 明治42(1909)年に、仁王門前から現在地に移転され、 境内の伽藍群から切り離され、境内の南側に孤立する形となったが、 そのことでかえって、この子安塔の持つ母性が、 荘厳さを醸し出しているように見える。