二条城 本丸御殿
二条城 本丸御殿(重要文化財)
元桂宮邸。
弘化4(1847)年、建設。
明治26〜27(1893〜1894)年に、
二条城本丸へ移築。
◎持田ノ眼◎
本来の本丸には、徳川家光によって、
寛永3(1626)年に整備された建物があったが、
天明8(1788)年の「天明の大火」で全焼。
明治時代になって、桂宮邸にあった建物の内、
「玄関」、「御常御殿」、「御書院」、「台所」の四棟が移築されて、
現在の姿となっている。
この本丸御殿は、宮御殿として現存する唯一のもの。
御常御殿は、一階、中二階、二階で構成された二階建とする見方、
三階建とする見方がある。
また御書院は、三の間(21畳)と西側廊下を、能舞台として、
使えるようにしてある等、江戸時代の公家文化の一端を窺える。
幕末の「悲劇のプリンセス」として知られる皇女和宮が
安政6(1859)年、この御殿に入り、
一時期を過ごしている。
最近になって、耐震性に問題ありとなって、
安全が確保されるまでの間、内部の公開が中止となったが、
内部は、広く明るくて開放的で、
清新な空気を感じられる。