広隆寺 上宮王院太子殿 入母屋造。 五間四間(礼堂部)。 檜皮葺。 享保15(1730)年、建立。
◎持田ノ眼◎ 楼門から石畳を進むと、 上宮王院太子殿に辿り着く。 この上宮王院太子殿は、 通常の寺院の本堂に当たる建物で、 前方部が礼堂で、後方部が祠堂となっている。 内部には、聖徳太子が、 三十三歳の時の姿とされる 聖徳太子像が安置されている。 即ち、推古天皇11(603)年、蜂岡寺建立時の 聖徳太子の姿である。 この聖徳太子像は、 歴代天皇より贈られた黄櫨染桐竹鳳麟の御袍の御束帯を、 その身に纏っていることで広く知られている。 御束帯は、天皇の御世ごとに、 贈られる。