ひこにゃん その2
◎持田ノ眼◎ 礼儀正しいひこにゃん。 江戸時代、江戸に参勤中であった 彦根藩二代目藩主の井伊直孝が、鷹狩に出かけた時のこと。 その鷹狩からの帰り道、 たまたま豪徳寺の門前を通りかかったところ、 豪徳寺の和尚の飼っていた猫が、直孝の姿を見かけるや、 「おいで、おいで」をするかのような仕草をしたため、 直孝は、寺に立ち寄り、一休みした。 すると、間もなく天空俄かにかき曇り、 いきなり嵐のような激しい雷雨となって、 矢のように地上を叩き付けた。 直孝は、間一髪、その猫のおかげで、 雷や雨に打たれずに何事も無く 済んだのである。 以上の故事に因み、 その猫をモチーフにしたキャラクターが、 ひこにゃん。