大原野神社 鯉沢池 平安時代、文徳天皇が、 奈良にある「猿沢池」に因み造成した池。
◎持田ノ眼◎ 鳥居をくぐり、参道を進むと、 間もなく右手に、この「鯉沢池」が広がっている。 一般には、文徳天皇が、 外戚の藤原冬嗣を称えて、 造成した池と伝えられている。 一方で、そこには、 母である藤原順子に対する 文徳天皇の深い孝養と思慕の念も、 強くあったものと思われる。 それはまた平安時代以後、 この大原野神社が、多くの歴代天皇にとって、 藤原乙牟漏に始まる「母」のような存在であったことを 印象付けるものである