禅林寺(永観堂) 方丈
禅林寺(永観堂) 方丈
入母屋造。
本瓦葺。
永正年間(1504〜1521)年、
後柏原天皇が寄進した建物と
伝えられる。
◎持田ノ眼◎
「釈迦堂」とも呼ばれる。
建築様式は禅宗寺院の方丈と全く同じである。
正面中央にある「中の間」に、
本尊の釈迦三尊像が安置されており、
「釈迦堂」と呼ばれるのはこのためである。
その中の間の左は「虎の間」には、
長谷川等伯が描いたと伝えられる襖絵「竹虎図」がある。
その奥の間は「四季の間」で、
「桜菖蒲図」等、狩野永徳が描いたと伝えられる
襖絵がある。
「中の間」に向かって右手
「松の間」は、「松に水禽図」等の襖絵があり、
近衛信尹や土佐光吉による「三十六歌仙図扁額」が
掲げられている。
「松の間」の奥には、
この方丈の最上位の「任人の間」があり、
狩野派の絵師による「仙人図」がある。
この方丈の内部は、
安土桃山時代から江戸時代初期にかけての
日本絵画の宝庫とも呼べるもので、
見応えがある。