知恩院 三門
知恩院 三門(重要文化財)
禅宗様式。
重層入母屋造。本瓦葺。
五間三戸。
元和3(1617)年、
徳川秀忠が家康の供養のために
三門等の造営を始める。
元和5(1619)年、落慶。
二階内部は釈迦像が中央に安置され、
両脇を挟む形で十六羅漢像が
置かれている。
◎持田ノ眼◎
日本最大級を誇る三門である。
禅宗様式の
五間三戸の巨大三門の造営は、
五山寺院のみに限定されていた。
ところが浄土宗の知恩院が、
この三門を造営出来たところに、
当時の知恩院が、いかに徳川幕府から
手厚い庇護を受けていたかが
伺い知れるものである。
この三門造営の棟梁であった
五味金右衛門が当初の予定よりも
巨大な三門を造ったがために責任を問われて
夫婦揃って自害したとも言われ、
その夫婦の棺桶も安置されている。
しかし金右衛門は、実はその後も
生きていたことが伝えられており、
この棺桶は知恩院の「七不思議」の
ひとつとなっている。
特別拝観時には、
二階内部が公開されるが、
天井画はお勧めである。