教王護国寺(東寺) 夜叉神堂
教王護国寺(東寺) 夜叉神堂
画面奥の東側に、
雄夜叉神像(本地は文殊菩薩)、
手前の西側に雌夜叉神像
(本地は虚空蔵菩薩)を祀っていた。
元々夜叉神像は南大門の左右に安置され、
門前の通行に際して参拝しない者には
罰が当たったという。
やがて中門に移されるが、
慶長元(1590)に中門が壊れてからは
現在のような御堂が建てられ
安置されるようになった。
◎持田ノ眼◎
この夜叉神堂は、
歯痛に対して効果があるとして信仰を集め、
快癒した際には御礼として割飴を
奉納するという習慣があった。
空海作と伝えられる
雄夜叉神像と雌夜叉神像は、
現在、宝物館に安置されている。
夜叉神堂は東寺の中では、
それほど注目を集める存在ではないが、
壮大な伽藍の中で寄り添うように建つ姿は、
どこか微笑ましい。