教王護国寺(東寺) 宝蔵
教王護国寺(東寺) 宝蔵(重要文化財)
三間三間。
本瓦葺。
校倉造(寄棟造)。
元は南北に二棟存在していた。
長保2(1000)年、焼失。
大治2(1127)年、焼失。
建久9(1198)年、文覚上人によって
再建されたと伝えられる。
昭和29(1954)年、解体修理。
この修理と同時に行われた調査の結果、
創建時期は従来考えられていた鎌倉時代ではなく、
平安時代初期に創建されたものと、
推定されている。
◎持田ノ眼◎
東寺の宝蔵は、
京都で最古級の建築物と考えられている。
その一方で現在失われているもう一棟の宝蔵の
礎石跡と現在残る宝蔵との構造が違っている。
このためにこの宝蔵は平安時代初期の建築物を、
移築・転用した可能性も指摘される等、
謎が極めて多い。
慶賀門を入ると左手(南側)に位置し、
観光バスの駐車場の裏側になってしまうために、
あまり注目されていないのが残念である。