祇園祭の前祭に巡行する鉾。
『文選』の「蟷螂の斧」に因む山。
南朝に組して、優勢な足利義詮軍を相手に戦死した町内の公家への哀悼と思慕、それに風刺を込められたものとも言われる。
【歴史】
『応仁文明の乱』以前から存在していた。
明応9(1500)年、籤定で「いほしり山」と表記。
明治5(1872)年、この年を最後に巡行を休む。
昭和55(1980)年、見送「巨岩遊禽図」を新調。
昭和56(1981)年、巡行を再開。前掛を新調。
昭和57(1982)年、胴掛を新調。
平成3(1991)年、見送「瑞苑飛翔図」を新調。
【大蟷螂と御所車】
大蟷螂は、4年の修理期間を経て、からくり細工を施して復活を果たした。この大蟷螂が載る御所車は、木造黒漆塗りで唐破風を持ち、その屋根の両端には小さいながら鯱鉾を備える。これらを山の上に載せているため、山上には、山籠、及び、真松は載らない。
【水引】
前水引「吉祥橘蟷螂図」。
水引「吉祥橘蟷螂図」。右胴側。
水引「吉祥橘蟷螂図」。左胴側。
【前掛】
前掛は、「瑞祥鶴浴図」。友禅染である。
【胴掛】
胴掛「瑞光孔雀図」(右胴)。
胴掛「瑞苑浮遊図」(左胴)。
【見送】
見送は、「瑞苑飛翔図」。他に「巨岩遊禽図」も所有する。
【金幣】
金幣。
【裾幕】
裾幕。
【会所】
会所。
【日程】
7月14日、鉾建て。
7月16日、宵山。
7月17日、巡行。
京都市中京区西洞院通四条上ル蟷螂山町。