祇園祭の前祭に巡行する鉾。
聖徳太子の六角堂創建に因む山。
【ご利益】
聖徳太子に因み、智恵のご利益があるとして、「智恵のお守り」が授与される。
【歴史】
『応仁文明の乱』以前から存在する。加えて、当時と現在も所在地が同じなのは、この太子山のみである。
元治元(1864)年、『禁門の変(蛤御門の変)』で胴組が焼失。
明治5(1872)年、復興。
平成11(1999)年、前掛を復元新調する。
【御神体人形】
御神体人形は、聖徳太子少年像。
【厨子】
巡行時、山上には開扉された「厨子」が安置される。中には、太子の念持仏とされる如意輪観音像が納められている。
【真杉】
なお、この太子山の大きな特徴として、聖徳太子の六角堂創建説話に因んで、真木には「真松」では無く「真杉」が使われている。
【水引】
水引には、組紐が使われており、多くの場合、織物が用いられる中、これも太子山の外見上の特徴となっている。
【前掛】
前掛は、江戸時代の安政4(1775)年に作られた「阿房宮図」。平成11(1999)年、復元新調されている。
【胴掛】
胴掛は、前掛と同時期に製作されたもので「金地孔雀唐草文」インド刺繍。
【見送】
見送は、清朝官服を基にした「波濤飛龍図」綴錦。平成14(2002)年に復元新調されたもの。「紺地龍文」綴錦もある。
【装飾金具等】
太子山は、隅房金具の「飛龍」の造詣美も有名である。御幣は、元々、四隅に金幣が用られていたが、安永2(1773)年に2本となり、嘉永4(1851)年に金幣から白紙幣へと変更され、平成13(2001)年復元新調された。
【「聖徳太子」軸と肖像】
会所に飾られる「聖徳太子」軸は、青蓮院尊祐親王が延享2(1745)年に認めたもの。
【授与品】
【日程】
7月14日、鉾建て。
7月16日、宵山。
7月17日、巡行。
京都市下京区油小路通仏光寺下ル太子山町。