祇園祭の前祭に巡行する鉾。
囃子や踊りを伴う鉾として存在しており、古式の傘鉾の様式を伝えるものとされる。巡行時には、2台の副車を従える。
【歴史】
『応仁文明の乱』以前から参加。
明治5(1872)年以降、祇園祭への参加が中絶。
昭和60(1985)年、居祭で参加する。
昭和63(1988)年、巡行に復帰。
【御神体】
御神体は、風流傘そのものが御神体であり、その傘の上に赤衣を被せ、さらに「垂り(さがり)」を重ねる。
【若松と赤幣】
傘の上には、若松と3本の赤幣が金色の花瓶に立てられている。ちなみに、赤幣は、この四条傘鉾のみで使われいるものである。
【垂り】
垂りには、「名物早雲寺文台裂」と「麗光鳳舞之図」を所有。
【胴掛】
胴掛は、インド更紗が使われている。
【装飾金具】
装飾金具として、隅房金具は、金色の鬼面が配されている。
【棒振り踊り奉納】
棒振り踊りで有名であるが、江戸時代には、壬生村の人々が棒振り踊りを行ったと言われる。その棒振り踊りも一度は廃れたが再興され、巡行中、子供たちに依る棒振り踊りが、計6回披露される。
【日程】
7月14日、鉾建て。
7月15~16日、棒振り踊り奉納。
7月17日、巡行。
京都市下京区四条通西洞院西入ル傘鉾町。