祇園祭の前祭に巡行する山。
白楽天と道林禅師に因む山。
杭州刺史となった白楽天が、道林の下を訪れ、「仏法の意味」を問うたところ、道林は、ただ、「諸悪莫作、衆善奉行」と答えた話に因むもの。
【ご利益】
学業成就と疫病除けのご利益があると伝えられる。
【歴史】
天明8(1788)年、『天明の大火』で焼失。
寛政6(1794)年、復興。
明治21(1888)年、京都市との対立から巡行に不参加。
昭和25(1950)年、巡行に復帰。
【御神体人形】
御神体人形は、白楽天像(写真左)と道林禅師像(写真右)。
【真松】
真松。
【水引】
前水引。
この前水引は、前掛に紺地雲龍文刺繍裂と毛綴(タペストリー)の三枚継が使われる場合に用いられる。
胴水引。
胴水引は、「禽獣文」金糸刺繍を使用していたが、現在では、フランス製の壁掛(タペストリー)を使用する。
【前掛】
前掛は、紺地雲龍文刺繍裂と毛綴(タペストリー)の三枚継で、万延元(1860)年に、当時再興が困難な状況にあった蟷螂山から購入したもの。真ん中に、ベルギー製毛綴(タペストリー)の「トロイアから脱出するアイネリアス」を据えて、その左右に清製の「紺地雲龍文」刺繍裂を配置している。別に、江戸時代に作られた「琴棋書画百個模様図」を所有する。
【胴掛】
胴掛は、「四爪龍」綴織が使用されていたが、現在では、フランス製壁掛(左側胴掛)とベルギー製壁掛(右側胴掛)が使用されている(写真は、胴掛と金幣と水引)。
【見送】
見送は、江戸時代の「麒麟龍鳳凰文」綴錦と、昭和時代の「北京万寿山図」綴錦がある。
【金幣】
金幣。
【装飾金具類等】
欄縁金具は、昭和51(1976)年製で、菊、竹、梅、蘭が彫られている。
【隅房】
隅房。
【日程】
7月13日、山建て。
7月16日、宵山。
7月17日、巡行。
京都市下京区室町通綾小路下ル白楽天山町。