祇園祭の前祭に巡行する山。
『蒙求』の伯牙に因む山。
伯牙は、楚国の琴の名人であった。だが、琴を聴く名人であった友人が死んだことで、自分の琴を聞かせる相手が、この世に誰ひとりとしていなくなった」と悲しみ、自分の琴を打ち割り、二度と琴を弾くことが無かった、と言うもの。
【歴史】
寛政2(1790)年、御神体人形を新調。
文化10(1813)年、胴掛を復元新調。
明治4(1871)年、「琴割り山」「琴破山」から改名。
昭和62(1987)年、前掛を復元新調。
【御神体人形】
御神体人形は、伯牙像。寛政2(1790)年に製作されたもの。「琴割り」の伝説から十三弦の琴も乗せられる。
【水引】
水引は、「山水人物肉入」押絵。
【前掛】
前掛は、明の「慶寿裂」軸装を復元新調したもの。
【胴掛】
胴掛は、復元新調された「池塘遊禽」綴錦。
【見送】
見送は、「五仙人図」刺繍。
【白幣】
山には、白幣が飾られる。白幣が4本も使われるのは、伯牙山のみである。
【金具】
角金物には、蝶型が使われている。
また、胴組の組み立てに紺色の麻縄を用いるのは、伯牙山のみである。
【日程】
7月13日、山建て。
7月16日、宵山。
7月17日、巡行。
京都市下京区綾小路通新町西入ル矢田町。