(船鉾)
祇園祭の前祭に巡行する鉾。
神功皇后の朝鮮征伐に因む鉾。
【ご利益】
神功皇后の故事から安産守護の鉾として知られ、安産の御守や腹帯が授与される。
【歴史】
元治元(1864)年、『禁門の変(蛤御門の変)』で車輪を焼失。
明治22(1889)年、南観音山の車輪を借りて巡行に復帰。
明治25(1892)年、復興。
【御神体人形】
(御神体人形「神功皇后」)
(御神体人形「三神」)
御神体人形は、神功皇后、住吉明神、鹿島明神、龍神安曇磯良。三神は手前から「龍神安曇磯良」、「鹿島明神」、「住吉明神」。これら御神体人形の内、神功皇后像は、神面を付けるが、宵山に「本面」、巡行に「写し面」を付ける。この神面は、皇室においても安産のご利益があるとして、御所にしばしば運ばれた。
【鷁】
(鷁)
鉾は、神功皇后が朝鮮征伐に向かう様子を表した「出陣船」の形をしており、その船首には、「鷁」と言う想像上の鳥が金箔張りで据えられている。江戸時代のもの。
【水引】
(天水引)
天水引は、「草花文」刺繍。
下水引。
(下水引「金地雲龍文厚肉入」)
左舷側。
(下水引「金地雲龍文厚肉入」)
(下水引「金地雲龍文厚肉入」)
(下水引「金地雲龍文厚肉入」)
右舷側。
(下水引「金地雲龍文厚肉入」)
(下水引「金地雲龍文厚肉入」)
(下水引「金地雲龍文厚肉入」)
(下水引「金地雲龍文厚肉入」)
(下水引「金地雲龍文厚肉入」)
下水引は、江戸時代のもので「金地雲龍文厚肉入」刺繍。一見すると彫刻のようだが刺繍である。
二番水引。
(二番水引)
(二番水引)
(二番水引)
(二番水引)
【前掛】
(前掛「鶴と真向龍」)
前掛は、「鶴と真向龍」綴錦。昭和時代。
【見送】
(見送「龍と青波」)
見送は、「龍と青波」綴錦。
【大舵】
(大舵右舷「昇り龍」)
(大舵左舷「下り龍」)
大舵は、青貝の螺鈿細工が施され、右舷に昇り龍、左舷に下り龍が描かれている。
【艫櫓】
(艫櫓)
(艫櫓)
船形をしていることもあり、胴体後部に「艫櫓」を持つ。内部に人は入れないが、精緻な装飾が施されている。
【裾幕】
(裾幕)
裾幕。
【日程】
7月3日、神面改め。
7月11~13日、鉾建て。
7月13日、曳初め。
7月16日、宵山。
7月17日、巡行。
京都市下京区新町通綾小路下ル船鉾町。